残笏居 隅神帖 墨色比較15種 05 紫玉光 油煙一〇四(上海墨厰)

15種の墨の墨色を比較する連載「残笏居 隅神帖」
今回の墨は、どんな墨色でしょうか?

15種類の墨の墨色を比較する連載「残笏居 隅神帖」。今回の墨は、どんな墨色でしょうか?

05 紫玉光 油煙一〇四(上海墨厰)

 紫玉光は、長らく芸粟斎曹素功の第一墨として看板商品だった。しかし、時代が下るに従い新商品が登場するたびに、「頂煙」の頭に「超」を付けるなどして位が変わり、とうとう新中国になって4種ある製品の最も低ランクの「油煙一〇四」にあてがわれてしまった。古の紫玉光を知る身とすれば何とも複雑な心境に陥る。今回用いたものは、およそ90年代ぐらいの製品だろう。
 磨墨した際の松鶴硯との相性は、なかなか塩梅よく抵抗感なく磨れる。
 試筆してみると、04萬年青の「油煙一〇ニ」の黒さから、全体的にさらに下がった感じになる。肌理に粗さがあり、煤の粒子が粗目であることは先行する各品と同様。名の由来になった独特の紫光も弱く、かつての名墨の面影はない。最も低いランクに位置付けられているのも、頷けるものだろう。 

表面:紫玉光
裏面:山水図
側面:徽歙曹素功堯……
頂辺:油煙一〇四
尺寸:38×21×11mm

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