第35回毎日書道顕彰(啓蒙部門)はエコ再生紙振興会(長野秀章代表理事)に

 第35回毎日書道顕彰(啓蒙部門)に、「書道反古紙再生プロジェクト」を進めるエコ再生紙振興会が選定された。

 2001年、一般社団法人エコ再生紙振興会が設立。以後、10年に渡り、書道教育の現場から出る反古紙(ほごがみ)を再生し「未来箋」として販売できるシステムの構築に尽力したことが認められての受賞である。

 そもそも、書道の反古紙は、新聞や雑誌と異なり、リサイクルできない紙類に分類されている。再生の工程での墨抜きに問題があるという。つまり、捨てるしかない。それなら自分たちでそのシステムを作ろうと、教育現場、工場、再生半紙販売店等を結ぶ地道な活動が続けられ、今では全国各地から反古紙の山が届くようになった。

 昨今盛んに言われるSGDs(持続可能な開発目標)にも合致する活動で、書道界における環境問題にいち早く取り組んだ意義は大きい。この活動を知って、参加したいという方がどんどん増え、その結果、再生半紙の販売価格が下がる。そして、安いなら再生半紙を買おう、という良いスパイラルが生れることを願うものである。

 詳しくは、「書道反古紙再生プロジェクト 一般社団法人エコ再生紙振興会」ホームページにてご確認ください。

半紙「未来箋」
書道の反古紙をリサイクルして生まれた半紙「未来箋」
(画像出典:エコ再生紙振興会ホームページ)
ある日の游墨舎の、子どもたちの反古紙。
このような反古紙が「未来箋」として再生する。
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