15 青墨
墨匠もわからず、製造年代なども不明。和墨であることぐらいしかわからない墨。
磨墨した際の松鶴硯との相性は、柔かく溶けるようで、墨の磨り味というものでは無かろう。
試筆してみると、ご覧の通り青い。はっきり言って、墨の色ではない。見つめていると、気分が滅入るほどに下品、飽きが来ることこの上ない。青墨、青墨と一部で持て囃す声もあるが、数千年にわたり培われてきた墨色とはあまりに異なっている。いい加減つまらない色なのだから、厳しく戒めるべきものであろう。
表面:散花図
裏面:散花図
尺寸:114×30×12mm