比田井南谷展
会期 2024年10月5日(土)~11月16日(土)
会場 東京画廊+BTAP(東京都中央区銀座8-10-5 第4秀和ビル7階)
開廊時間 火~土 12:00-18:00
休廊日 日・月・祝
比田井南谷(ひだい・なんこく 1912~1999)は、「現代書道の父」とよばれる書家・比田井天来と仮名書家・比田井小琴を父母として生まれた。碑法帖に囲まれた環境下で古典書法を学び、書の可能性を模索する中で、伝統的な文字性を離れた「心線」の表現へと到達した。
《心線第一・電のバリエーション》(1945年、千葉市美術館所蔵)に代表される「読むことのできない書」を数多く制作。書とその他の視覚芸術の境界を越えるものとして展開されるその作品は、書芸術のみならず、戦後日本の芸術全般に大きな衝撃を与えた。
本展は、1961年に西ドイツで開催された「現代日本書展」に出品された《作品 60-1》(1960年)、1964年のニューヨークMi Chou Galleryでの個展に出品された《作品 64-13》(1964年)など、1950~60年代の作品を中心に11点を紹介している。作品の一部をご紹介する。
《作品36》
1956年 73×91 ファイバーボード+墨
「書の芸術的本質は洗練された筆線による表現にあるので、用材は単なる媒体に過ぎない」という主張のもと、キャンバスや板やファイバーボード、また油絵具やラッカーなどといった多彩な用材を試している。
《作品60-1》
1960年 69×55 紙+墨
古墨に他の墨を練り混ぜた墨液を使用。混ぜることで墨液の分離と凝縮が起こり、その作用によって、書き進める筆線の動きがそのまま時間的経過として紙面に定着している。
《作品64-13》
1964年 118×84.5 紙(鳥の子)+墨
鳥の子紙と古墨による作品は1960年代前半、大量に制作されている。大胆で力強い線を立体的に構成しているこれら一連の作品群は、絵画的要素が減り、書的な風合いを強めている。
本展の内容は、東京画廊のホームページで詳しく解説されているので、そちらをご覧いただきたい。また、比田井南谷オフィシャルホームページにも、南谷の人と書業が纏められている。
◉東京画廊+BTAPホームページ https://www.tokyo-gallery.com/exhibitions/6187.html
◉比田井南谷ホームページ https://www.shodo.co.jp/nankoku/
◉天来書院ホームページ https://www.shodo.co.jp/
※比田井南谷の長女である比田井和子氏が同展を解説をしています→https://www.shodo.co.jp/blog/yume2024/1164/