木雞室名品《游墨春秋》 第7回 宣示表

宣示表(せんじひょう)
3世紀(三国時代)

巻頭

 魏の鍾繇の作と伝えられる。鍾繇の書は、書聖・王羲之も学んだとされる。現在に伝わる鍾繇の書の最も有名なものとして『薦季直表』と『宣示表』が挙げられる。『宣示表』も種々の刻本が伝来する。一般的なものとしては、『淳化閣帖』に載すものが有名である。
 図版に示したのは、宋の賈似道刻本とされるものであり、一般に知られていない。淳化閣帖本や他の刻本と比較してみると、筆勢が自然で古意豊かな書風である。『宣示表』の最も優れた刻本であると考えている。

(木雞室蔵併記)

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