木雞室名品《王羲之逍遙》 第7回 孝女曹娥碑

孝女曹娥碑(こうじょそうがひ)
358年(東晋・昇平2年)

巻頭
巻末

 『孝女曹娥碑』は、後漢末に溺死した父を捜して川に身を投げ、父の屍を求めた孝行娘・曹娥をたたえた文章である。王羲之の小楷の一とされる。巻末に昇平2年8月15日の年号が刻されている。古い墨跡の模写本も伝来するが、法帖に刻され拓本として伝わるものの方が書風が優れている。字形はやや扁平で上部は広く、下部は締まり、逆三角形の構成である。横画や左右の払いは実に伸びやかで力強く、澄んだ筆勢である。

(木雞室蔵併記)

1〜7行目(部分)
8〜14行目(部分)
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