没後4年「美術評論家 田宮文平先生を偲ぶ会」が佐久で行われる

美術評論家 田宮文平先生を偲ぶ会
2023年11月18日 佐久ホテル
主催 美術評論家田宮文平先生を偲ぶ会実行委員会

大きな遺影が飾られた会場

 書評論の第一人者として、書壇はもとより、書壇の垣根を超えて美術としての書の未来を見据えた活動を続けた田宮文平氏が、2019年6月14日に享年82歳で逝去された。その後、特にゆかりの深かった比田井天来生誕の地、長野県佐久市にて偲ぶ会が企画(当初の計画はこちら)されたものの、2020年から始まった新型コロナ感染症の拡大により、2度の延期を余儀なくされた。このたび没後4年にしてようやく偲ぶ会が催されることとなった。
 当日は初雪の降るあいにくの天気であったが、全国各地より約50名が出席した。開会の言葉に続いて、献花、黙祷。本会実行委員長でもある柳田清二佐久市長の挨拶、書家石飛博光氏の掛け声で献杯を行った。
 田宮文平氏亡き後、書評論家の不在が嘆かれているのは事実だ。とはいえ、第2の田宮文平を待つには、書を取り巻く状況は激変してしまっている。この状況下、新しい時代に相応しい若い才能の出現が待たれるところである。それを田宮文平氏も願っているに違いない。

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会場の様子
献花を行い、遺影に手を合わせる出席者
佐久市長による挨拶
献杯の前に、田宮氏との思い出を語る石飛博光氏
記念撮影は、3つのグループに分けて。第1グループの撮影

田宮文平氏プロフィール
本名、中䑓威夫。1937(昭和12)年、東京小石川生まれ。父は書家・中台青陵。大東文化大学中国文学科中退後、編集者として美術書の編集に携わる。その後、近代・現代の書学、書道史、書評論の執筆を行う。主な著書に、『「現代の書」の検証』『「現代の書」の検証2』『忘れ得ぬ書人たち』『現代かな概説』(以上芸術新聞社刊)、『漢字かな交じり書の名品』(共編、天来書院刊)などがある。

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