井茂圭洞氏が令和5年度の文化勲章を受章したことを記念し、3月24日、神戸ポートピアホテルにて祝賀会が開催された。主催は、公益社団法人日本書芸院と、井茂氏が代表を務める一東書道会。協賛は、兵庫県書作家協会。書の分野での文化勲章は平成25年度の高木聖鶴以来とあって、来賓約160名と、関係者約1000人が集って書道界を挙げての大盛会となった。
井茂圭洞氏は、昭和11年神戸市生まれ。深山龍洞に師事。京都学芸大学(現・京都教育大学)美術科(書専攻)卒業。京都教育大学で教鞭をとりながら、書作活動を続ける。現在、日本書芸院最高顧問、読売書法会最高顧問、日展顧問、日本書道ユネスコ登録推進協議会副会長、日本書道文化協会会長。日本藝術院会員、文化功労者顕彰、文化勲章受章。
書作においては、師の深山龍洞の教え、生き方を心に刻み、「書線は心臓の鼓動の軌跡であり呼吸の形象化」であるとの境地に至り、師の提唱した「要白(余白)」の緊張感を大切に守ってきた。
また、ここ10年近く活動を続けてきた、「日本の書文化をユネスコの無形文化遺産に登録する」という活動の端緒をつくったのは井茂氏であり、書壇を挙げての署名活動や数々のイベントを主導してきた。
さて、本祝賀会は、掲載の式次第の通り進行し、来賓7名の心のこもった祝辞、記念品の贈呈、花束の贈呈を経て、井茂氏が謝辞を述べ、祝宴の杯を掲げた。
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◉公益財団法人日本書芸院ホームページ
https://www.nihonshogeiin.or.jp/
◉一東書道会ホームページ
https://syodo-ittou.jp/