日本と中国、それぞれの国で書は学ばれています。
学びのスタートである〈子ども〉の習い方を知れば、より文化の違いが見え、理解も深まるはず。
お互いのよいところを取り入れて、子どもたちの才能を大いに刺激してみましょう。
vol.4 硬筆
日本の小学校や書道教室では、筆を持ち始める前の訓練として、柔らかな鉛筆の芯で文字の書き方や筆圧のかけ方などを学ぶ。日本語は、漢字、ひらがな、カタカナ、時にはアルファベットを交えて書くため、全て同じ文字の大きさだと読みにくい。そこで漢字を大きく、それ以外を少し小さく書くのがコツとなる。漢字を書くことに慣れていない子どもは、ついひらがなが大きくなってしまうよう。
硬筆コンクールなどは各県や書道団体で行われていて、児童書写教育の中では重要な位置を占めている。
中国の書道教室でも硬筆を用いた指導が行われている。ただし、日本のように、硬筆で〈かきかた〉を学ぶというよりも、硬筆は硬筆書法、毛筆は毛筆書法とそれぞれ別のカテゴリーになっている。毛筆と同じく米字格を使って習うことが多く、マス目の中央に小さめに書くことが好まれる。日常で使う簡体字は横書きのため、ノートで繰り返し漢字を練習する時も横書き。
さらに芸術的表現が高まると、古典の文字を臨書したり、古典書風をもとに作品制作をすることもある。中国の小学生の硬筆作品を検索してみると、大人と同じような書きぶりで驚く。硬筆用紙自体も単なるマス目の印刷でなく、書作品を感じさせる加工が施されている。