書道にまつわる【なぞなぞ】や【パズル】のコーナーです。答えは翌月のコーナー内にて発表します。頭を柔らかくして楽しみましょう。
⚫️問題
擬人化された古典。さてその名前は?
わたし(古典名)は日本で生まれました。
優美なものが好まれた時代です。
実は親(筆者)のことはよく覚えておらず、のちに立派なお公家さまが親ということになりました。
このお公家さまは能書ですから、多くの仲間たちの親になっています。
ほんとうのお父さまはどんな方なのかしら。
他にお父さまが残した方々については聞こえてきませんが、
きっと人を喜ばすことがお好きだったはず。
だってわたし、変化に富んでいると言われるんです。
字形や線の姿はもちろん、前の時代の表記法を用いたり、
少し複雑な草仮名や片仮名も取り入れて、見る人を楽しませる工夫をたくさんしているんですもの。
さらに緑、紫、茶など濃淡を変えて彩り、それを複数重ねて綴じていますから、
みなさん、次はどんな姿が現れるかと心待ちにしながらページをめくってくれました。
ちなみにわたしに記されているのは最も有名な勅撰集。
勅撰集の先輩にはあの御三方が君臨しており、比べられることもありますが、わたしはわたし。
独自のリズムで今もみなさんを惹きつけています。
今は先輩同様、最初の形とは違う姿になっているものの、
わたしを丁重にもてなしてくれたお家の名字をいただきました。
さて、わたしの名前はなんでしょう?
正解は来月のクイズコーナーで。
vol.7の答え
「四」の字は8個
① ◎ 呉昌碩の「四」
② ✕ 書譜の「曰(いわく)」
③ ◎ 説文古文の「四」
④ ◎ 石門頌の「四」
⑤ ◎ 甲骨文の「四」
⑥ ✕ 万葉仮名文書の「乃(万葉仮名)」
⑦ ◎ 鄲孝子鼎の「四」
⑧ ◎ 呉昌碩の「四」
⑨ ✕ 説文解字の「六」
⑩ ◎ 元永本古今集の「四(かな)」
⑪ ✕ 王鐸の「回」
⑫ ◎ 杜牧の「四」
四本棒で示す「四」や、のの字のように書く「四」もあって、字形のバリエーションが豊富ですね。
次回もお楽しみに!






「乃(万葉仮名)」




「四(かな)」

