書道にまつわる【なぞなぞ】や【パズル】のコーナーです。答えは翌月のコーナー内にて発表します。頭を柔らかくして楽しみましょう。
●問題
漢数字「十」と「七」の隷書。AとB、どちらが「七」?
漢数字の「十」と「七」、書体の歴史で見てみると少し形が似ています。
『角川書道字典』(伏見冲敬編)の「十」と「七」から、いくつか抜き出しました。
甲骨文字の「七」は今の「十」に見えますね。「十」は縦一本線です。
次は小篆(説文解字)を見てみましょう。
「七」にはややカーブが加わり、「十」と区別化しています。
「十」と「七」で思いつくのは東晋、王羲之の十七帖。
草書になると現代の形に近いです。
では、ここで問題です。
王羲之以前、漢代の乙瑛碑から二字を抜き出しました。
さて、AとBのどちらが「七」でしょう。
A
B
参考まで、曹全碑の「十」はこちら。
正解は来月のクイズコーナーで。
vol.2の答え
問題 ある有名詩人の漢詩をもじって書かれた書。元ネタとなった詩の作者は誰?
答え 蘇軾(蘇東坡)
元になった漢詩はこちら。
食茘枝 茘枝を食す
羅浮山下四時春 羅浮山下は四時の春
盧橘楊梅次第新 盧橘 楊梅 次第に新たなり
日噉茘枝三百顆 日に噉ふ 茘枝 三百顆
不辭長作嶺南人 辭せず 長へに 嶺南人と作るを
蘇軾は食いしん坊ですね。次回もお楽しみに!