★初心者限定★書道講座【大人の手ならい はじめの一歩】 第2回 墨を磨るひととき

受講生のミモザさん、墨を磨る

この講座には数名の受講生がおり、今後たびたび登場します。
受講生のひとり「ミモザさん」は、学校での書道経験もほとんどなく、はじめての墨磨りに挑戦です。

数滴水を入れようとして……
「水を出しすぎちゃった!」
「磨ることだけに集中するって、いい時間ですね」

「墨を磨る方法は知っていましたが、少ない水で磨るというのははじめて知りました。墨の香りも感じられるし、気持ちが落ち着きますね」と気長に磨ってくれました。

墨の磨り具合を確認する

今回は墨の濃さを確認するため、少しだけ筆を持ってみましょう。
買ったばかりの筆は糊で固められているので、根元まで柔らかくほぐしてから墨をたっぷりつけて、縦や横、丸や点、好きな文字を書いてみましょう(持ち方や墨のつけ方は次回ご紹介しますので、今は気にせずに)。
腕を動かして大きく書くと、筆の毛が空気を含みながら進み、墨の色もより美しくなるといわれています。

線の縁がはっきりとわかる濃さならOK
にじみすぎているようならさらに磨る

墨を磨る意味

書き心地はいかがでしたか?
人によっては数日経ったものが書きやすいという意見もありますが、みなさんは手ならいするたびに磨り、その場で使い切ることにしましょう。
今回は墨を使い切ったら、硯や筆の片付けをして終了です(片付け方法はこちらをご覧ください)。

第2回目は墨を磨ることだけを目的としました。
市販の液体の墨も今は書きやすくなり、バリエーションも増え、時短が好まれる現代にはぴったりです。
それを選択できる時代に墨を磨る行為は遠回りかもしれませんが、墨の香りに包まれて一定の動作を繰り返していると、まるで平安貴族の高貴なお姫様や公達、あるいは中国の文人にでもなった気分です。
ぜひみなさんも墨を磨りつつ思いを巡らせ、気持ちを高めてみてくださいね。

◉クリアできたら次に進もう!

▢ 墨を磨る手順を理解した
▢ 半紙に適した濃さで磨ることができた


使い終わった硯、墨、筆は片付けてください。 →片付けについてはこちら
次回はいよいよ筆を持って、半紙に書きます。 →第3回に続く

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